樋渡賢さんの作品

2月に開催するグループ展のための冊子作り。

樋渡賢さんの蒔絵の作品を撮影する。

写真撮りますよと言ってはみたものの

いざ、撮影となると、漆の表面に写り込む景色が気になって仕方がない。

色々試したのち、なんとなく撮れたかな?

撮影をしていて思ったのが、人の目と脳とは、実に都合よくできているなってこと。
実物を眺めていると、写り込んだ景色は全く気にもせず、自分のフォーカスした部分だけが、浮き出し、物語を紡いでいく。

目と脳は感覚に大きく左右されて、実際に写るモノとは違う景色を写し出している。
そこに、創造のおもしろさがあるんだな。

樋渡さんの作品は小さいもの

でも、その技術の高さから、小さきものの中にもっと広いスペースを感じる。

器の中に浮かぶ羽は、器の中から意識の深層にユラユラ、ユラユラ。ゆらゆら、ゆらゆら浮かび
落ちていく様で、舞い上がるようで、静止しているようで、風を受けているようで

もう一つの流れる世界を感じさせてくれる。

実に豊かだと思う。

工芸の持つ歴史の集積は、常に私たちの感覚の奥底を捉えてきたように感じる。

その流れを改めて感じること。

そんな写真であり、冊子ができればと思います。